まだ十分に解明はされていません。(いくつかの原因が重なっていると思われる。)
フィラグリンなどの天然保湿因子やセラミドの不足や異常があり皮膚が乾燥しやすい。そのため外界から抗原物質(アレルギーを起こす物質)が侵入しやすく、皮膚のアレルギーを起こしかゆくなる。
体外からの異物の侵入を防いだり、体内の水分の蒸発や体液の漏出を防いだりする皮膚の働きのことです。
その機能は皮膚表面の角層です。外からの刺激に対して非常に丈夫な「角化細胞」とその周りを「細胞間脂質(セラミド、コレステロールなど)」が覆って作用します。
本来、免疫とは体の外から侵入してきた細菌やウイルスをやっつけるためにあります。
しかしアトピー性皮膚炎では免疫が過剰に反応して、本来必要のないものにまでにも過剰に反応してしまっていることが原因です。(皮膚の免疫をコントロールしているTh1細胞とTh2細胞のバランスが崩れてしまいIgE抗体が高くなりやすい。)
皮膚炎を山火事に見立てるとわかりやすいです。ステロイドを塗ってよくなったと思ってすぐに塗るのをやめると、残り火が再び燃え上がり悪化を繰り返してしまいます。そのために症状がよくなっても寛解(つるつるピカピカ)という状態になるまでステロイドを塗る必要があります。
山火事が完全に鎮火したら、プロトピック軟(ステロイドではない薬)へ変更し、保湿剤と併用しながら症状の安定を図ります。
汗をかくこと自体は悪くないです。なるべくこまめに拭いたりシャワーで洗い流すとよいです。
乳幼児の場合は食事前に口の周りにワセリンをあらかじめ塗っておくとアレルゲンの侵入が防ぐことができます。(食物アレルギーの確立を下げることができます。)
体を洗う時にはナイロンタオルのようなものでごしごし洗わずによく泡立てた泡を手のひらでやさしくなでるようにして洗ってあげましょう。